日本は古来から続く風習がいくつもあります。そのひとつが旧暦という考え方です。
昔からある祭事などが地域によって異なるのも「旧暦」にのっとって行っている場合もあるからです。私たちは七夕と言えば7月7日を思い浮かべますが、旧暦でいうと8月の6日~8日(年によって異なる)ごろとなり実際に8月に七夕の行事を行う地域があったり7月がお盆というところと8月がお盆だというところもあります。このように現在使われている新暦と過去に使われていた旧暦があり、昔からの行事には旧暦で考えて日程を決めているため時期が異なってくるわけですね。
旧暦とは?
1872年を境に私たちが現在使っている太陽暦が採用されました。つまりそれより前が旧暦ということです。日本は中国暦の1つ太陰太陽暦である元喜暦から始まりました。以下暦法の推移です。
- 元嘉暦(げんかれき)
- 儀鳳暦(ぎほうれき)
- 大衍暦(だいえんれき)
- 五紀暦(ごきれき)
- 宣明暦(せんみょうれき)
- 貞享暦(じょうきょうれき)
- 宝暦暦(ほうりゃくれき)
- 寛政暦(かんせいれき)
- 天保暦(てんぽうれき)
- 現在の太陽暦
となり、天保暦を最後に太陰太陽暦が終わり、現行の太陽暦が採用されました。一般的に言われる旧暦は1つ前の天保暦を指すことになります。
旧暦の閏月と新暦の閏年
旧暦は月の満ち欠けと太陽の位置なども取り入れて考えられており、1年間が354日になっています。お分かりだと思いますが、354日で考えていくと実際の季節とかなりズレがでてきます。旧暦ではこのズレを解消するために閏月という考えがあり、1年(12ヶ月)を1ヶ月増やして13ヶ月で考える年を設け調整していました。
これに対し、新暦では1年間を365日で考え、同様に4年に1度閏年として1年を366日と考える年を作り、ズレを調整しています。
旧暦の月
旧暦では月に呼び名がありそれぞれ意味もありました。ここでは簡単に旧暦の月の名前のみご紹介しておきます。
1月 睦月(むつき)
弥生(やよい)
卯月(うづき)
皐月(さつき)
水無月(みなづき)
文月(ふづき)
葉月(はづき)
長月(ながつき)
神無月(かんなづき)
霜月(しもつき)
師走(しわす)
以上で旧暦についての解説を終わります。